宇宙開発発祥の地ハイパワーロケット祭り
秋田県道川海岸でロケットカーニバルが始まってから6年。
今年はH型エンジン機5機という、日本では初めての豪華な打ち上げを行いました。
昭和38年8月6日、国産初のペンシルロケットが東京大学生産技術研究所によってこの海岸で打ち上げられた。・・・・・・・で始まる記念碑はいまは松林しかないこの地に、日本で初めて建設された宇宙ロケット基地があったことを物語る。例年まずここへ参拝してから、ロケットカーニバルの活動が始まる。
道川小学校でのロケット製作教室

今年はグライダーを搭載したエステスのキット「マンタ」を使いました。スペースシャトルのようなオービターは発泡スチロール製。ロケットは全長40cm、ストリーマ(帯式パラシュート)式の本格的なもの。3回目の参加の生徒もいて、宇宙ロケットの話も製作もとても熱心でした。
グライダーの調整
普通のモデルロケットとちがって、オービター(グライダー)をいかにうまく滑空させて長く滞空させるかをコンテストすることにしました。6位までの入賞者にはメダルが授与されます。その話を聞いた途端、みんな一斉に立ち上がって滑空調整を始めました。
いよいよ打ち上げ
エンジンは昨年の規制緩和でこの機体にぴったりのB型で2秒タイプを使うことにしました。お天気も良かったので、長時間滞空するもの、遠くにまで滑空してみうしなうものがあったりするほど、全員上手に製作打ち上げしました。
ハイパワーロケットデモフライト


(左)道川で実際打ち上げられたカッパーの実物大(直径128mm,全長2400mm)ロケット。(右)初めて製作したHPRの調整に余念がないMIEさんとしおたさん。ミニマグは直径140mm全長1mの太っちょ機体。何故かホルスタイン?のような塗装で決めてありました。
超音速ロケット
サウンドバスターはその名前の通り、超音速ロケット。シミュレーションでは高度200mに達した時点でマッハ1.5〜2.5に達する計算。製作はめざせクララ氏。
打ち上げの瞬間




(最左)ベビーロケットは40年ぶりに再現された発射台から岩城町前川町長の手によって打ち上げられました。直径80mm全長1mあまりの機体は猛烈な轟音と煙を残して天空にかけ上りました。
(左中)LOC社製ミニマグ、製作者MIE女史。初めての打ち上げなので、コンピューターで圧力中心を算定し、重心位置を念入りに調整しました。短い機体なのですが、実に安定した美しいフライト。残念ながら海上に着水してしまいました。
(右中)同じくLOC社製エクスペディッター。先端が70mm、後方が100mmに変化した本格的なハイパワーロケット。ノーズコーンが傾向グリーン、前半部分がブラック、後半が深紅と全く目立つ色彩配置。強烈な速度で上昇し、見事打ち上げ地点隣接地で回収されました。
(最右)サウンドバスター。直径30mm、全長900mm。音速の臨界領域で、亜音速より圧力中心が前進することを予想して、バロウマンメソッドで直径の2倍前方の位置に重心を設定。安全のため、エジェクションで機体の中央が分離して、万が一回収装置が破損してもタンブルリカバリーになる設計。点火後目にも止まらぬ速度でランチタワークリアー、3秒で視界から姿を消しました。コーストフライト時間10秒で高度4000m程度まで上昇。そのさまはまるでそのまま本当に人工衛星になったかのような情景でした。
(写真なし)カッパー実物大。今回最も大きな機体で、かつ一直線の上昇を見せたのがK-128J型ロケット。ハイパワーロケットに適した縦慣性が大きく、機体形状がシンプルなこの機体は、昨年の岡山でも美しいフライトを見せました。今回はエンジンをH100からH125に変更。エンジン平均推力が大きいのと、重心位置が前進するために、尾翼材質を変更。更に軽量化して上昇性能を向上させ10秒間のコーストフライトに対応しました。発射台は4mのスライド式ガイドレール(カーテンレール)を使い、テント用ワイヤーとポールで固定するタイプ。打ち上げ角度は鉛直から海側に2.5度。点火後まるで天から張り降ろされたピアノ線にでも沿うように、まっすぐ上昇しきわめて美しいフライトを見せました。400mの高度でパラシュートを開傘し、軟着陸した地点は発射台からわずか30m。コイツは全く持って良い性格の機体です。
イベントインデックス/1995競技会/1996イベント